白い月という球に

思うまま、わがままに。適当に書き連ねる、つくりものたち。 コメント・トラックバック歓迎です♪

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遠目に見ても、君島霧華がいつもより身なりに気を使っているのが分かった。
まぁ、彼女の場合、普段もかなりきちんとした格好をしているのだけれど。

その目は、ぼんやりと人々の往来に向けられている。




「じゃ、打ち合わせどおりにね♪」
小さく言うと、桜野は君島のほうへと駆けて行った。


ため息をつく。

……ここまで来たら、やるしかない、か。
私は覚悟を決めて、二人のほうへと向かった。



が。


「ごっめーん、待った?」
「いえ、今来たところです……」

走り寄った桜野に、君島は頬を赤く染め控えめに応える。
私の目の前。



…………。

……いや。
私、やっぱり、この人たちとは、本当は一瞬でも同じ場所に存在したくない。
うん。





「霧華ちゃん、こんばんは~」

近くに行って声をかけると、君島はきょとんとした顔でこちらを見た。
私を認識した、その瞬間。


「霧華ちゃん、今日も可愛い~。 なんか、この3人で飲むのって新鮮だ……。桜野先輩、ナイスです!」
「でしょ、でしょ。レインもそう思うでしょ? 絶対、楽しいと思うんだよね~♪ 僕、両手に花だし! ……あはは、霧華ちゃん、驚いてる驚いてる」


「え……と、すごくびっくりしました……」
君島は目を細め、にっこりと笑った。





……君島霧華が「天海鈴音」を認識した、その瞬間。

君島の顔に浮かんだその表情の意味するところは。
きっと、彼女自身も分かっていないんじゃないかと。


私は、気付かない振りをしたのだ。

いつものように。








透きとおった、夜の底。(12)を読む。

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2007/11/02(金) 17:49:22 | | #[ 編集]

>匿名さん

喜んで♪

桜野はこういうやつです(笑)
2007/11/02(金) 20:01:23 | URL | もみじ #KKhd1Ueo[ 編集]

はっきり書いてないけど、どういう心理か知りたいですね。
二人きりと思ってたら、相手は初めから自分の同性と三人のつもりだった。
ムッとする気持ちは桜野に向けてか、レインに向けてか?
ベクトルふぁぶい
2007/11/03(土) 14:16:08 | URL | 銀河系一朗 #-[ 編集]

>銀河系一朗さん

現時点の予定では、そういうところもこれからのストーリーに関わってきます。
予定は、未定ですが(笑)
2007/11/03(土) 17:50:43 | URL | もみじ #KKhd1Ueo[ 編集]
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