白い月という球に

思うまま、わがままに。適当に書き連ねる、つくりものたち。 コメント・トラックバック歓迎です♪

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一瞬、何が起こったのか分からなかった。
ただ、「そのとき」が来たのだと思った。

宙に放り出され、私が右手で掴んだのは、桜野の左手。
私たちは、すごいスピードで堕ちて行った。

限りない、夜へと。






桜野と君島の二人は、かなりのペースでアルコールを摂取していた。

サークルの飲み会では決して飲みすぎたりすることのない君島だった。
が、声の調子から、明らかに酔っぱらっているのが分かった。
ひそやかな、声。

私は少し心配になり、そっと下の様子をうかがう。


二人は寄り添っていた。

思わず動きを止めてしまった私の姿を、桜野は。

口元に笑みを浮かべた、そのままで。
見上げる。


やつは、挑発するように目を細め。
そのまま流れるように視線を君島に向ける。

「霧華ちゃん」

君島の耳元で囁き、そのまま耳たぶに口づける。

「零人先輩……」

とろんとした、君島の黒い瞳。
桜野は静かに君島の唇を奪い、そのまま彼女を押し倒す。

君島の髪がつややかに広がった。
思考停止の空白。


桜野は再び口づけ、
触れるか触れないかのそのままの姿勢で、熱っぽく何事かを呟いた。

私は、君島の目が見開かれるのを、見た。


その、瞬間。
いきなりの解放感。


私は、夜に放り出されたのだった。





ひたすら堕ち続けながら、
桜野と繋いだ右手がどうしようもなく熱くて。

私はただただ、夜の底を真っ直ぐに見つめていた。







つづく
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テーマ:自作連載小説 - ジャンル:小説・文学
コメント
久々で
前回を読み返してみましたi-229

はじめの文章を読んだ時点で、私の記憶が悪く全然覚えていないi-201と焦ってしまいましたi-229

全部読んだらちゃんとつながりました(早とちりさんですi-232
2008/06/16(月) 17:32:30 | URL | たぬき #osd7LS92[ 編集]

>たぬきさん

私も全然覚えていませんでした……(笑)
これからどういう話になるのか、メモも残っていなかったし。

なんだか、時の流れにしみじみしてしまいます。
2008/06/16(月) 20:12:06 | URL | もみじ #KKhd1Ueo[ 編集]
ええっ!?
一体何事が・・・(((@Д@;;
2008/06/23(月) 19:35:55 | URL | 盥(たらい) #Ui2/k6uM[ 編集]

>盥さん

何事ですかねぇ(笑)
続き、考えているような、いないような。
2008/06/24(火) 21:03:33 | URL | もみじ #KKhd1Ueo[ 編集]
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