絶望の深さに魅せられて、私はにっこりと微笑む。
生きてるんだ、って思った。
*
子供の頃、近所の男の子とした鬼ごっこみたい。
蛇行しながら全速力で、でも鬼に捕まってしまう、その前の引き伸ばされた一瞬。
どうしようもない、という諦めの中にきらりと光る甘美な予感。
私は気付いてる。
鬼に拘束されたい、と願う自分の存在に、本当は気付いてる。
希求。
狂おしいほどに。
私は。
その姿を思い描き、何度も何度も。
思い描いて。
私は。
否定から始まる命だってあるの。
人は皆、愛されながら生まれて来ただなんて、
そんなこと本当は信じてないんでしょう?
でも、ほら、彼らは私たちを待ってる。
優しく目を細めて、手招きしてる。
胸の温かさを、私は知る。
この涙の温かさを、私は初めて。
ありがとう、と。
生まれてきたことに感謝を。
心はこんなに澄み切って。
今だったら、「私」の意味もわかる気がするの。
*
「絶望」は鋭くなりきれない人が名付けた、行き止まり。
その壁を壊した向こうに何があるのか、
君は知ってる?
生きてるんだ、って思った。
*
子供の頃、近所の男の子とした鬼ごっこみたい。
蛇行しながら全速力で、でも鬼に捕まってしまう、その前の引き伸ばされた一瞬。
どうしようもない、という諦めの中にきらりと光る甘美な予感。
私は気付いてる。
鬼に拘束されたい、と願う自分の存在に、本当は気付いてる。
希求。
狂おしいほどに。
私は。
その姿を思い描き、何度も何度も。
思い描いて。
私は。
否定から始まる命だってあるの。
人は皆、愛されながら生まれて来ただなんて、
そんなこと本当は信じてないんでしょう?
でも、ほら、彼らは私たちを待ってる。
優しく目を細めて、手招きしてる。
胸の温かさを、私は知る。
この涙の温かさを、私は初めて。
ありがとう、と。
生まれてきたことに感謝を。
心はこんなに澄み切って。
今だったら、「私」の意味もわかる気がするの。
*
「絶望」は鋭くなりきれない人が名付けた、行き止まり。
その壁を壊した向こうに何があるのか、
君は知ってる?


















